2015年6月13日土曜日

アーク放電の光

乾電池6個、備長炭、シャーペンの芯を使ってアーク放電による光を観察。


1802年に発見されたこの現象は、かつて「アーク灯」にも利用されていました。

コーラ+牛乳=?

コーラは黒色。牛乳は白色。では、この2つを混ぜ合わせるとどうなるでしょう?



混ぜ合わせたすぐは2つが混ざり合って茶色になりますが、しだいに上の方から透明になっていきます。数時間以上そのまま置いておくと上の写真のように透明な液体と茶色の沈殿物に分離します。

牛乳に含まれる「カゼイン」というタンパク質は、酸性になると沈殿する性質を持っています。コーラは酸性のため、この現象が起こったというわけです。

栄養ドリンクにブラックライトを当てると・・・

たいてい栄養ドリンクは黄色。しかし、ブラックライトを当てると・・・


黄緑色に変わります!!

栄養ドリンクに含まれる「ビタミンB2(リボフラミン)」が、紫外線を吸収して、可視光線として発することにより、この現象が起きています。

2015年5月10日日曜日

天文精密日時計

日時計とは、太陽からの光の影を利用して時を計測する装置のことです。起源は紀元前3000年ごろの古代エジプトともさらにその前の古代バビロニアとも言われ、古代ギリシアや古代ローマで改良され現在に至っています。

この日時計の中で、大気差まで補正し秒単位の制度を誇る超高精度多機能大型日時計が「天文精密日時計」です。これはシチズン時計に勤めていた上原秀夫氏が設計したもので、現在、全国に7つしかありません。ちなみに、この天文精密日時計はペーパークラフトにもなっており「組立 精密日時計」として現在(2015年5月時点)でも市販されています。


多摩六都科学館 (東京都西東京市)


さじアストロパーク(鳥取県鳥取市佐治)

2014年8月12日火曜日

世界ランキング ~プラネタリウム・ドームの大きさ~

星空をスクリーンいっぱいに映し出すことのできるプラネタリウム。最近は、3DCGによるプログラムも充実してきて、子どもだけでなく大人も楽しむことができます。そういったプログラムは、どうせなら大きなドームで見たいもの。ここでは、プラネタリウム・ドームの大きさの世界ランキングをまとめました(2014年8月現在)。

   ◎ 第1位 名古屋市科学館  直径:35メートル
   ◎ 第2位 愛媛県総合科学博物館  直径:30メートル
   ◎ 第2位 中国科学技術館 (中華人民共和国)  直径:30メートル
   ◎ 第4位 多摩六都科学館  直径:27.5メートル
   ◎ 第5位 宮崎科学技術館  直径:27メートル
   ◎ 第5位 姫路科学館「アトムの館」  直径:27メートル

 これからわかるように、日本にあるプラネタリウム・ドームが上位をほぼ独占しています。ちなみに、これに続くのは大阪市立科学館のプラネタリウム・ドーム(直径:26.5メートル)、アメリカ自然史博物館ヘイデン・プラネタリウム(直径:約26メートル)、つくばエキスポセンターのプラネタリウム・ドーム(直径:25.6メートル)となっています。

この世でもっとも硬い物質

身のまわりには、硬いものから柔らかいものまでたくさんの物質があります。では、この世でもっとも硬い物質は何でしょうか?

1812年に鉱物の硬さを1(柔らかい)~10(硬い)までの数で示した「モース硬度」が考えられました。これは引っかいたときの傷つきにくさを示していて、もっとも硬い10は「ダイヤモンド」となっています。

しかし、2009年にダイヤモンドよりも硬いという物質が報告されました。それは「ロンズデーライト」。ダイヤモンドと同じく炭素からなりますが結晶構造が異なり、ダイヤモンドよりも58%硬い可能性があるそうです。

もちろん今後、もっと硬い物質が発見される可能性も十分にあります。

夏の夜空に輝く蠍(さそり)の火 ~アンタレス~

夏の星座に含まれる1等星4つこと座ベガわし座アルタイルはくちょう座デネブ(これらは夏の大三角を形作る)、さそり座アンタレスです。今日は、アンタレスについてのお話です。

アンタレス(Antares)という名前は「火星に対抗するもの(Anti-Ares、アンチ アレス)」という意味をもちます。火星も赤く見える星ですが、それに負けないくらい赤い星だからです。赤く輝いて見える理由はアンタレスが老齢の星だからです(老齢の星は膨張して表面の温度が下がります。表面の温度が低いと相対的に赤く見えます)。大きさは太陽の700倍以上、しかし表面温度は太陽よりも低く約3,500Kです(太陽は約6,000K)。地球からの距離は約600光年です。

さそり座の心臓部分で輝くアンタレス。宮沢賢治原作の銀河鉄道の夜では「蠍(さそり)の火」という名で紹介され、ある逸話が女の子によって語られます。それは、「さそりがイタチに追いかけられて井戸に落ちたとき、自らのこれまでの所業を悔いて自己犠牲の精神に目覚め、体が燃えて真っ赤なうつくしい火になって夜の闇を照らし始める」という話です。ギリシャ神話とはまた違ったさそり座にまつわる話でとても印象的です。