2014年8月12日火曜日

世界ランキング ~プラネタリウム・ドームの大きさ~

星空をスクリーンいっぱいに映し出すことのできるプラネタリウム。最近は、3DCGによるプログラムも充実してきて、子どもだけでなく大人も楽しむことができます。そういったプログラムは、どうせなら大きなドームで見たいもの。ここでは、プラネタリウム・ドームの大きさの世界ランキングをまとめました(2014年8月現在)。

   ◎ 第1位 名古屋市科学館  直径:35メートル
   ◎ 第2位 愛媛県総合科学博物館  直径:30メートル
   ◎ 第2位 中国科学技術館 (中華人民共和国)  直径:30メートル
   ◎ 第4位 多摩六都科学館  直径:27.5メートル
   ◎ 第5位 宮崎科学技術館  直径:27メートル
   ◎ 第5位 姫路科学館「アトムの館」  直径:27メートル

 これからわかるように、日本にあるプラネタリウム・ドームが上位をほぼ独占しています。ちなみに、これに続くのは大阪市立科学館のプラネタリウム・ドーム(直径:26.5メートル)、アメリカ自然史博物館ヘイデン・プラネタリウム(直径:約26メートル)、つくばエキスポセンターのプラネタリウム・ドーム(直径:25.6メートル)となっています。

この世でもっとも硬い物質

身のまわりには、硬いものから柔らかいものまでたくさんの物質があります。では、この世でもっとも硬い物質は何でしょうか?

1812年に鉱物の硬さを1(柔らかい)~10(硬い)までの数で示した「モース硬度」が考えられました。これは引っかいたときの傷つきにくさを示していて、もっとも硬い10は「ダイヤモンド」となっています。

しかし、2009年にダイヤモンドよりも硬いという物質が報告されました。それは「ロンズデーライト」。ダイヤモンドと同じく炭素からなりますが結晶構造が異なり、ダイヤモンドよりも58%硬い可能性があるそうです。

もちろん今後、もっと硬い物質が発見される可能性も十分にあります。

夏の夜空に輝く蠍(さそり)の火 ~アンタレス~

夏の星座に含まれる1等星4つこと座ベガわし座アルタイルはくちょう座デネブ(これらは夏の大三角を形作る)、さそり座アンタレスです。今日は、アンタレスについてのお話です。

アンタレス(Antares)という名前は「火星に対抗するもの(Anti-Ares、アンチ アレス)」という意味をもちます。火星も赤く見える星ですが、それに負けないくらい赤い星だからです。赤く輝いて見える理由はアンタレスが老齢の星だからです(老齢の星は膨張して表面の温度が下がります。表面の温度が低いと相対的に赤く見えます)。大きさは太陽の700倍以上、しかし表面温度は太陽よりも低く約3,500Kです(太陽は約6,000K)。地球からの距離は約600光年です。

さそり座の心臓部分で輝くアンタレス。宮沢賢治原作の銀河鉄道の夜では「蠍(さそり)の火」という名で紹介され、ある逸話が女の子によって語られます。それは、「さそりがイタチに追いかけられて井戸に落ちたとき、自らのこれまでの所業を悔いて自己犠牲の精神に目覚め、体が燃えて真っ赤なうつくしい火になって夜の闇を照らし始める」という話です。ギリシャ神話とはまた違ったさそり座にまつわる話でとても印象的です。

ジハイドロジェン・モノキサイド(DHMO)って何?

ジハイドロジェン・モノキサイド(DHMO)は、次のような特徴をもった物質です。
酸性雨の主成分である ・無色、無臭、常温で液体。大量に飲むと死ぬことがある ・金属をさびさせるやけど凍傷の原因の1つである
さて、皆さんはこの物質の正体がわかりますか?

ジハイドロジェン・モノキサイドを日本語に直すと、一酸化二水素。つまり、2つの水素と1つの酸素からなる物質、実は『』です。1990年にカルフォルニア大学サンタクルズ校にいた数名が創出したジョークがもとで、1997年にNathan Zohner(ネイサン・ゾナー)という当時14歳の中学生の発表によって世界中に広まったそうです。

この説明は「事実のみを伝えても、その伝え方によっては聞き手の認識を誤った方向に誘導してしまうこともある」という教訓としてよく引用されています。

回転しているゆで卵が立ち上がる!

今から500年以上前、新大陸を発見したコロンブス。彼にちなんだ故事である『コロンブスの卵』は、先人の後で行うのは難しくないが最初に実行するのは難しいという意味です。彼は、「誰かこの卵を机に立ててみてください。」といって、誰も出来なかった後で、卵の底を割ってから卵を机の上に立てて見せ、その故事を実践しました。

ところで、この話以外の方法でも卵を立てることができるのをご存じですか?

実は、ゆで卵を横にして勢いよく回転させるとそのうち立ち上がるのです。この現象自体は100年以上前から知られていたのですが、その仕組みは長く未解明でした。メカニズムが解明されたのはごく最近のことです。(Moffatt and Simomura 2002の論文。下村先生の著書『ケンブリッジの卵』に詳細が記されている。)

私も最近このことを知って、こんなに身近なことでも理論的に証明するのは難しいことがあるというのをあらためて思い知らされました。